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【現地取材】バンコク・ソイ24/1のマッサージ街が消えた──男たちが通ったあの路地は今、どうなっている?

その他 日記

バンコク・BTSプロンポン駅から歩いて数分。

スクンビット・ソイ24/1といえば、かつてマッサージ店がずらりと並び、夜になると独特の雰囲気に包まれる「知る人ぞ知る」スポットでした。

日本人旅行者や駐在員にも知られ、普通のタイマッサージから、ちょっと大人向けのサービスを期待して訪れる人まで、さまざまな客がこの細い路地を歩いていました。

ところが2026年、久しぶりにソイ24/1を訪れてみると、その光景は一変。

路地の入口はフェンスで封鎖され、かつて並んでいたマッサージ店の多くが姿を消していました。

一体、ソイ24/1で何が起きているのでしょうか。

今回は2026年の現地の様子と、掲示されていた再開発計画をもとに、かつてのマッサージ街の「その後」を追ってみました。

かつて男たちで賑わった「ソイ24/1」

ソイ24/1は、スクンビット通りから入る短い路地です。

BTSプロンポン駅やエンポリアムからも近く、アクセスは抜群。

しかし、一歩路地へ入ると、スクンビット通り沿いの高級ショッピングモールとはまったく違った景色が広がっていました。

小さなマッサージ店が軒を連ね、夜になると店先には女性スタッフの姿。

派手なゴーゴーバーが並ぶナナやソイカウボーイとは違い、「マッサージを受けながらちょっと遊びたい」という人にとって使い勝手のいい場所でもありました。

日本人の間でも口コミで知られるようになり、

「プロンポンで飲んだ後に24/1へ」

「今日はどの店に入ろうか」

そんな楽しみ方をした人もいるのではないでしょうか。

決して巨大な歓楽街ではありません。

むしろ、あの狭さと怪しさ、そして店を選びながら歩く感じこそがソイ24/1の魅力だったのかもしれません。

2026年、ソイ24/1を訪れてみると……

ところが現在のソイ24/1は、以前とはまったく違います。

現地を訪れてまず目に入ったのが、路地を塞ぐ大きなフェンス。

入口には警備員がおり、内部への立ち入りも制限されています。

フェンスの向こうを見ると、かつて営業していた建物が残っているものの、人の姿はほとんどありません。

店舗からは看板や設備が撤去され、解体を待つ建物も。

夜になると女性たちが店先に座り、客が行き交っていた場所とは思えないほど静かです。

路地の真ん中を歩いていたのは、むしろ猫。

何とも不思議な光景でした。

「お気に入りの店も全部なくなった?」実は移転する店も

ソイ24/1に通っていた人が気になるのは、

「あの店はどこへ行った?」

ということでしょう。

現地には、移転を知らせる張り紙も残されていました。

そこにはタイ語で、ソイ24/1での営業を終え、スクンビット・ソイ26へ移転する旨が書かれています。

つまり、今回の再開発によって、すべてのマッサージ店が廃業したわけではありません。

近隣へ場所を移して営業を続ける店もあります。

かつてお気に入りだった女の子や店を探している人は、今後はソイ26周辺をチェックしてみると見つかるかもしれません。

なぜソイ24/1は閉鎖されたのか?

現地を歩くと、その答えになりそうなものが掲示されていました。

ホテル建設に伴う環境影響評価(EIA)の告知です。

そこに記載された計画を見ると、想像以上に大規模。

計画されているのは、

  • 34階建て
  • 客室数449室
  • 駐車場211台
  • 敷地面積約3,266㎡
  • 工事期間約28カ月

という大型ホテルです。

現地のEIA掲示では2026年7月ごろの着工、2028年10月ごろの完成予定とされています。

一方、その後に公表されているThe Erawan Groupのプロジェクト資料では、スクンビット26に34階建て・449室の2ブランドホテルを開発し、2029年の開業を予定。建設費は約20億バーツとされています。 

つまり、昔ながらのマッサージ街だった一帯が、大規模ホテルへと生まれ変わろうとしているわけです。

開発するのはThe Erawan Group

このプロジェクトを手掛けるのは、タイのホテル開発・運営大手The Erawan Group。

同社はタイだけでなく日本やフィリピンなどでもホテル事業を展開し、Grand Hyatt Erawan Bangkok、JW Marriott Bangkok、Mercure、ibis、HOP INNなど幅広いカテゴリーのホテルを運営しています。 

2024年に報じられた計画では、プロンポン駅近くの土地について長期賃貸契約を締結。

契約対象は約2ライ(約3,200㎡)で、30年間+30年間の延長オプションを持つ大型プロジェクトとなっています。 

その後の資料では、ホテルはミッドスケールとアッパーミッドスケールの2ブランド構成となり、旅行者を主なターゲットとする計画です。 

なぜ「マッサージ街」がホテルになるのか

現在のプロンポンを歩けば、その理由も何となく見えてきます。

このエリアはここ10年ほどで大きく変わりました。

エンポリアムに加えてエムクオーティエ、さらにエムスフィアが開業。

周辺には高級コンドミニアム、ホテル、レストランなどが次々と登場しています。

そんなプロンポン駅から徒歩圏内という一等地に、昔ながらの低層建物がまとまって残っていたのがソイ24/1周辺でした。

マッサージ店そのものの需要がなくなったというより、土地の使われ方そのものが変わったと見る方が自然でしょう。

実際、今回のホテルプロジェクトは約20億バーツ規模とされ、2029年の開業が予定されています。 

ソイ24/1の閉鎖は、バンコク中心部で進む再開発の一つの象徴とも言えそうです。

あの「ちょっと怪しいバンコク」は、少しずつ消えている

バンコクの魅力は、高級ホテルや巨大ショッピングモールだけではありません。

少し古びた建物。

ごちゃごちゃした電線。

ネオンの下で客を待つ女性たち。

路地を歩きながら「どの店にしようかな」と迷う時間。

そういう整然としていない部分もまた、バンコクの夜の面白さでした。

ソイ24/1も、そんな場所の一つでした。

もちろん街が発展して、新しいホテルや商業施設ができること自体は自然なことです。

一方で、バンコクを昔から知る人からすれば、

「また一つ、昔のバンコクが消えた」

と感じる出来事でもあるでしょう。

マッサージ店は「消滅」ではなく「移動」する?

ただし、バンコクの夜遊び文化そのものがなくなるわけではありません。

今回の現地調査でも、ソイ26への移転を告知している店舗が確認できました。

再開発によって家賃の安い古い建物がなくなれば、店は別のソイへ移る。

そこでまた新しい店が集まる。

バンコクでは、こうした「夜の街の移動」が今後も起きていくのかもしれません。

ソイ24/1という住所は消えても、そこで働いていた女の子たちや店が、別の場所で営業を続けるケースもありそうです。

そして数年後には、

「最近はソイ○○が面白いらしい」

そんな新しいエリアが生まれている可能性もあります。

2029年、ソイ24/1は全く違う景色になる

現在の計画通り進めば、この場所には34階建て・449室規模のホテルが誕生します。

外部のホテル市場資料でもThe Erawan Group Sukhumvit 26は2029年後半の開業予定として掲載されています。 

数年後にここを訪れた旅行者は、この場所に小さなマッサージ店が密集していたことすら知らないかもしれません。

高層ホテルのエントランス。

観光客を乗せたタクシー。

おしゃれなカフェやバー。

そんな景色になれば、昔の24/1を知る人には少し不思議に感じられるでしょう。

一つの時代が終わったソイ24/1

ナナほど派手ではない。

ソイカウボーイほど有名でもない。

それでもソイ24/1には、独特の魅力がありました。

プロンポンで飲んだあとにふらっと立ち寄った人。

お気に入りの店を見つけて何度も通った人。

旅行のたびに「あの店、まだあるかな?」と覗きに行った人。

人によって、いろいろな思い出があるでしょう。

現在、入口はフェンスで閉ざされています。

かつて女の子たちが並んでいた店内も空っぽ。

これから解体・建設が進めば、その面影も少しずつ消えていきます。

でも、昔のバンコクを知る人の記憶には残ります。

ソイ24/1のマッサージ街は、一つの時代を終えました。

そして2029年ごろ、この場所はまったく新しいバンコクの景色へと生まれ変わることになりそうです。

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